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観葉植物のガジュマルの育て方|水やりのコツや葉が落ちる原因は?

観葉植物のガジュマルの育て方|水やりのコツや葉が落ちる原因は? 植え替える.com

ゴムの木の仲間であり、幹回りのぷっくりとした形や濃い緑色の葉が特徴的なガジュマルは、育てやすく、観葉植物としても人気の高い種類です。

今回はそんなガジュマルの育て方について、原産地や観葉植物として人気が高い理由、育てる上で注意すべき病害虫、増やし方や植え替えの必要性まで、まとめて紹介していきます。

どんな観葉植物?ガジュマルの基本情報 

どんな観葉植物?ガジュマルの基本情報

まずはガジュマルがどのような観葉植物なのか、原産地等の情報から確認していきましょう。

ガジュマルは、バラ目クワ科フィカス(イチジク)属に分類される植物であり、日本を含むアジア東南部の熱帯から亜熱帯地域が原産とされます。観葉植物としては、卓上サイズの小型のものや盆栽風に仕立てたものが親しまれていますが、自然界では20mを超える高さになることもある常緑広葉樹の高木です。

なお品種としては、近縁種を含めると世界には800種類以上、屋久島と種子島以南の九州・沖縄地方や南西諸島に自生する日本国内では、およそ20種類が存在するとされます。具体的な品種名の例としては、以下が挙げられるでしょう。

ガジュマルの種類の具体例

  • ニンジンガジュマル
  • センカクガジュマル
  • パンダガジュマル
  • 黄金ガジュマル 等

ちなみにガジュマルは和名であり、太い幹や枝から伸びる気根が周囲の岩や木に絡まり生長していく様子から、「絡まる」が訛ってこの名前で呼ばれるようになったとする説が有力です。また学名は「フィカス・ミクロカルパ」ですが、日本では以下のような別名で呼ばれることもあります。

ガジュマルの別名とその由来

  • 絞め殺しの木:成長過程で土台や周囲の木を圧迫し、枯らせてしまうことから
  • キジムナー:沖縄県でガジュマルの大木・老木に宿るとされる精霊の名前から
  • 多幸(タコ)の木:シルエットがタコのように見えることから、転じて「多幸」に

実は、この多幸の木という縁起の良い別名が、ガジュマルが観葉植物として人気を集めている理由の一つ。他にも、丸く下を向いて生える葉が風水的に「調和」や「リラックス効果」をもたらすとされていること、「健康」という花言葉を持っていることも、インテリアやプレゼントとして使われることの多い観葉植物としてのガジュマルの魅力と言えるでしょう。

なおガジュマルをはじめ、観葉植物として人気の高いゴムの木の種類や特徴については「観葉植物として人気のゴムの木(フィカス)の種類は?育てやすい品種10選を紹介」でご紹介しています。こちらも併せてご確認ください。

【初心者向け】観葉植物のガジュマルの育て方

【初心者向け】観葉植物のガジュマルの育て方

熱帯地方を原産地とするガジュマルは、耐暑性と耐陰性が高く、高温多湿を好みます。室内で問題なく育てることができ、水やりや肥料を与える頻度も比較的少ないため、初心者でも育てやすい観葉植物だと言えるでしょう。

ここからは、これらの基本的な性質を踏まえた上で、ガジュマルの育て方について紹介していきます。

水やりの方法

ガジュマルへの水やりは、土が完全に乾いてからたっぷりと与えるのが基本となります。夏と冬、それぞれの季節の水やりのコツを以下の表にまとめましたので、参考にご覧ください。

夏場の水やりのコツ生育旺盛な時期なので、土の表面が乾燥したら鉢底から流れ出てくるまでたっぷり水やりする。ただし、日中に水やりすると鉢内が高温になり根にダメージを与える恐れがあるので、午前中または夕方に実施するのが良い。
冬場の水やりのコツ気温が下がり乾燥する冬は、ガジュマルが休眠状態になる。必要とする水の量も減るため、夏場と同等の与え方で2週間に1回ほど水をあげれば十分。

高温多湿を好むガジュマルには、乾燥に弱い一面もあります。乾燥や後述する害虫、ほこりの付着を防止するためにも、水やりとは別に毎日霧吹きで葉水を行うのもおすすめです。

適切な置き場所

耐陰性の高いガジュマルですが、基本的には日光を好みます。観葉植物として室内で育てる時は、以下一覧を参考に各時期に適した置き場所・置き方にしてあげましょう。

秋から春にかけての置き場所・置き方日当たりの良い窓際に置いておくと良い。
真夏の置き場所・置き方葉焼けを防ぐため、直射日光が当たらない場所に置く。具体的には、レースカーテン越しの柔らかい日光が当たる窓辺や、手をかざして影が出るくらいの明るい屋内がおすすめ。
また、乾燥を避けるため、エアコンの直風が当たるところには置かないようにする。
真冬の置き場所・置き方気温が5度以下になると弱り、葉を落とす性質があるため、窓辺から離して暖かい部屋の中央に置いてあげると良い。
また、乾燥を避けるため、エアコンの直風が当たるところには置かないようにする。

肥料の与え方

比較的少ない水や栄養で生きることのできるガジュマルは、肥料を与えなくても育てることができます。ただ、より太く、逞しくなるように育てたい場合は、生育期にあたる5〜10月の間に緩効性肥料の置き肥を鉢の縁に置くと良いでしょう。種類としては、コバエが発生しにくい化成肥料がおすすめです。

ただし、休眠期に入る冬や植え替え後2週間以内に肥料を与えると、かえってガジュマルを弱らせてしまう恐れがあります。これらの時期に元気がないのが気になる場合は、鉢内に足りない栄養を補うための活力剤を規定よりも薄く希釈し、様子を見ながら与えると良いでしょう。

夏越し・冬越しさせる上での注意点

ここまでに見てきた基本的な育て方を実践すれば、観葉植物のガジュマルを長期間にわたり元気な状態で楽しめるでしょう。

しかし、ガジュマルは気温が0度以下、または35度以上になった場合や、エアコンの風等により乾燥したり、直射日光で葉が傷むと生育が弱まり枯れてしまうことがあります。夏越し・冬越しをさせたいなら、以下のポイントに注意して管理してください。

  • 夏は直射日光が当たらず、風通しの良い気温15~35度以内の場所で管理する
  • 株に負担がかかる植え替えや剪定は、生育が旺盛になる春から夏に行うこと
  • 冬は屋外や窓辺から部屋の中ほどに移し、暖かい昼間に葉水をして乾燥を防ぐ

なおガジュマルの育て方には、他の観葉植物との共通点も多いです。「観葉植物の基本の育て方|水やり・置き場所・肥料・剪定・植え替えなど」の記事も、ぜひ参考にご覧ください。

観葉植物のガジュマルを育てる際に発生しやすい病害虫は?

観葉植物のガジュマルを育てる際に発生しやすい病害虫は?

ガジュマルに発生しやすい病害虫としては、まず葉の斑点やキズ、黄色への変色、枯れ等の症状を引き起こす「ハダニ」が挙げられます。ハダニは、主にガジュマルの葉の裏に住み着く繁殖力の高い害虫で、気温が上がる夏や乾燥する冬に蜘蛛の巣のような糸を出し、大量発生することで知られています。

また、高温多湿になる夏は「カイガラムシ」に寄生される可能性も考えられるでしょう。カイガラムシは、植物の幹や葉から吸汁する害虫で、小さな白い綿やほこりのような見た目をしているのが特徴です。べたべたとした粘液を排出するため、放っておくと二次被害であるすす病の原因となります。

以下に、これらガジュマルに発生しやすい病害虫への対処法・予防法をまとめましたので、観葉植物を育てる上での参考にご覧ください。

ハダニへの対処法や予防法

  • 予防法としては、こまめに葉水をして葉の裏・表にハダニを付着させないのが効果的
  • 付着した場合の対処法としては、霧吹きで水や殺虫剤を吹きかけてハダニを除去するとともに、被害によって傷んだ葉を取り除くと良い

カイガラムシへの対処法や予防法

  • 予防法としては、設置場所を変えたり剪定を行う等して、風通しを良くするのが効果的
  • 付着した場合はピンセットでつまむか、歯ブラシ等でカイガラムシを擦り落とす、数が多い時は専用の殺虫剤を使って駆除する

なおカイガラムシ被害の症状や特徴、発生原因や対処法については「観葉植物の白い粉や綿は病気のサイン!その正体と発生原因・適切な対処法とは?」の記事でも詳しくご紹介しています。ガジュマルの葉が白くなり、病害虫の特定や対処法に迷うようなら、こちらも併せて参考にしてください。

ガジュマルの葉が落ちる・元気がない場合に考えられる原因

きちんと観葉植物のガジュマルを育てているつもりなのに、葉が落ちたり、元気がないように見える時には、以下のような原因が考えられます。

  • 購入してきたばかりで、日照時間や気温等の環境変化に順応できていない
  • エアコンの風が直接当たっていて、葉の乾燥が急激に進行してしまった
  • 気温が5度以下になっていて寒すぎるか、日に当たる時間が短すぎる 等

まずは、これらの原因に心当たりがないかを確認し、置き場所や置き方を変えてみると良いでしょう。なおガジュマルの葉は、株さえ生きていれば環境に適応したり、季節が変わって気温や日照時間が回復した時点でまた生えてきます。

もし、上記の原因に心当たりがなく、幹に病気の兆候や傷んでいる様子がなければ、しばらくそのまま様子を見ても良いかもしれません。

元気なガジュマルの苗を見分けるには?

園芸店やホームセンター、雑貨店等で気軽に購入できるガジュマルですが、どうせなら元気で長持ちする苗を選びたいもの。観葉植物のガジュマルを購入する時は、以下の条件を満たす鉢植えを選ぶと良いと覚えておきましょう。

  • 葉の裏表に虫や蜘蛛の巣のようなもの、粘液等が付着していない
  • 葉の色が濃い緑色で、みずみずしく張りがあるように見える
  • 幹や枝にも張りがあり、表面がぶよぶよ・シワシワしていない
  • 苗を軽く押したり、動かしてもグラグラせずどっしりしている

観葉植物のガジュマルの植え替えと増やし方について 

観葉植物のガジュマルの植え替えと増やし方について

ガジュマル等の観葉植物を元気に、大きく育てるには、1〜2年に1回の植え替えが必要です。

そこで以下からは、ガジュマルを植え替える必要性について、小さいまま育てていきたい場合の対処法や株の増やし方と併せ、解説していきます。

ガジュマルの植え替えについて

観葉植物の中でも成長速度が早いとされるガジュマルは、植え替えをしないと鉢の中が根でいっぱいになり、根腐れや根詰まりを起こしてしまいます。葉が黄色くなって元気がないように見えたり、鉢底の穴から根が飛び出しているようなら、植え替えが必要なサインです。

一回り大きな鉢と観葉植物用の水はけの良い土、鉢底に入れる石を用意して、生育旺盛で猛暑日の少ない5〜6月に植え替えてあげてください。

また観葉植物を植え替える手順、必要な道具等については「根詰まりは観葉植物からのSOS!?対処方法や植え替え手順は?」で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

小さいまま育てるなら剪定を

観葉植物のガジュマルを小さいサイズのまま育てていきたい場合は、定期的に枝や葉を剪定し、切り落としていくと良いでしょう。剪定を行う時期は、植え替えと同様に生育期で株への負担が少なくなる5〜6月がおすすめです。

ただ株を大きくしたくない場合にも、ガジュマルの健康を保つために1〜2年に1回程度の植え替えは必要になります。その場合は、伸びすぎた根を切り落として、同じくらいの大きさの鉢に植え替えましょう。

なお剪定後は、カビや病気、過剰な水分の蒸発等を防ぐためにも、数日間は直射日光の当たらないところへガジュマルを置くようにしてください。

ガジュマルを増やす方法

ガジュマルは、剪定で切り落とした枝を新しい土に挿し木して増やすことができます。具体的には、先端の葉を1枚のみ残した枝を10㎝ほどの長さに切り、切断面の樹液を洗い流してから新しい土に挿すだけでOKです。

生育期である5〜6月に挿し木し、土が完全に乾燥しないように注意しながら風通しが良く、明るい日陰で保管すれば2〜3週間で発根し、新芽が生えてくるでしょう。

造園や観葉植物のご相談は大阪堺市の明石緑化へ!

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